約束の海

【２章】ギターと神の歌

｢何言ってるんだ！さぁ、戻るぞ！｣
｢いや！｣

強引にも菜々瀬は車に乗せられた。

直後、辰也は浜辺に戻ってきた。

｢菜々瀬…？｣

そこら辺を探し回ったが、どこにも姿は無かった。
((待ちくたびれて怒って帰った…？))
まさか。
そんなことはないだろう。
嫌な思考が頭をめぐる。
((まさか…な))
そう考え直して、その日は終わった。