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僕は家の前にたっている魔王の元へと戻った。
「ええっと、いくつか質問いいですか?」
「はい、どうぞ」
これまでにないくらいいい返事でこたえたよこの人。
あ、人じゃないか。
「なぜ魔王のあなたが人間界に引っ越してきたんですか?」
「いゃあ、なんか前に住んでたところが暗くてじめじめしてたんですよぉ」
おまえはホントに魔王かぁぁ( ̄□ ̄;)!!
普通魔王って、暗くてじめじめしたところに城とか造って勇者と戦ったりしません?
「いやぁ、人間界はいいですねぇ、空気はうまいし、もう壊しちゃいたい」
こいつ今、さらっとやべぇ事いいやがった。
「あのぉ、壊してしまっては、せっかくあの、引っ越して来た意味無くなりますよ」
僕は声をふるわせながら聞くと、
「冗談だよ」
って言ってきた。
あんたのその冗談、笑えません。寿命縮みます。
「引っ越してきて手ぶらじゃなんですし、これつまらないものですがどうぞ」
といって、ばかでかい箱をくれた。
「あ、開けてみてよろしいですか?」
「あ、どうぞどうぞ」
と気軽に答えてきた。
僕は箱をあけると、なかから姫さまらしき人が入っていた。
「はいぃぃぃぃぃ?誰なんですかこの人は?」
「自分の娘です」
「うそつけぇぇぇぇ!!」
「はい、冗談です」
また冗談かよ、この人笑えない冗談好きだなおい、てか魔王が一人称自分ってどうなの?
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