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慟哭にも似た私を招く
しとしとの中に埋もれた声は
一夜一夜と軋みをあげて
ひたひた…
ひたひた…
夢枕
「ずっと一緒だよ…って約束したじゃない。」と
伸ばされた手
紫陽花の様な笑い声をあげて
喉を締め付ける…
遠のく意識の中で
垣間見た懐かしい顔は…
幼心に響いた愛を求め彷徨うは夜な夜なに…
剥がれ掛けた口を垂れる声は
私を犯して右往左往…
幼い頃はどんな時も
隣りに居てくれた
貴女が埃に塗れたのは
何時からだったろうか…
あの日を取り戻したい
それさえもわかってあげれない…
同じ時を生きていたい
ただそれだけなのに…
紫陽花の様な笑い声をあげて
喉を締め付ける…
遠のく意識の中で
垣間見た懐かしい顔は…
結び目も見えぬ記憶の糸を
優しく梳き解く
無邪気さ故の残酷さに
気がつけぬ貴女…
嘆き泣き叫ぶ声は
雨に喰われて夜に呑まれる…
紫陽花の様な笑い声は
私を犯して右往左往…
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