突然彼女と逃走中!

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混乱でもしてるのか。 それでなくてもこう、ずっと見つめられていると照れが生じてくる。 それでつい目線を外して色んなところを見てしまうわけだけれど。  見えそうで見えないのって、いい。  などと、女の子は割りと男子目線を気にしない箇所に行き着いてしまうわけで。 首を振って僕は、ごほんっ、と咳払いをして誤魔化した。 茶色のショートボブの彼女の髪に埃がついているが、全く気にした様子はなく、また目がぶつかった。 大きな目は真っ直ぐで、無表情だ。 「あ、あの――」  少し緊張して僕は自分の足首を握った。 「――何で、こんな事しようと思ったの?」  彼女は多分、僕と同じくらいの年だと思う。 「こんな事って?」  彼女は首を傾げた。 きょとん、としたような目がゆっくりと瞬きされる。  う……この子、よくよく見ると可愛い、かも。
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