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「俺なら大丈夫。こんな能力でも使いようによっちゃ足止めくらい出来る」
そう言ってアマノは左手をかざし、ぐっ、とその手を握った。
「追ってた能力者は、キャットダンサーだ」
キャットダンサー、って、何?
「ああ、これは俺が勝手にそう付けたんだけどな。猫みたいな女の子でさ、これがまた可愛くって困った。で、この腕はその子の爪でやられちゃった」
爪って、キャットだから……どういう能力?
「まんま、猫みたいになっちゃってた。アニマル能力は結構レアだぜ? 走り方とかもそうだけど、猫並の運動能力って感じ。爪も変化出来るみてぇでさ」
そんな感じだにゃー、と猫の手を真似してアマノはお道化る。
「で、その子を挑発して俺の能力で足止めしたわけなんだけど。まぁ、上手い具合に工場跡に誘導してさ、鉄骨とか溶かして閉じ込めたんだ。取っ組み合いはちょっと敵いそうになかったからな……って事で俺はここまで。で、走って学校まで逃げてきて、今に至る」
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