突然彼女が落ちてきた!

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ドラマの収録中ですか?  普通に学校からの帰り道をぼーっ、と歩いていただけなんだけどな。  ぼーっ、と……何、考えてたんだっけ?  多分、今日の飯は何にしようかなぁ、とか、そこから膨らむありえない妄想とかだった気がする。 どうせ彼女とかいた事ないから脳内彼女がどうのこうのですけど!  と、僕は学校バッグを胸に抱えたまま、ちょっと怯えつつ思い返していた。 「もしもーし、聞いてるー?」  三人組のお兄さん方はどうして僕なんかからお金を貸してもらいたがるかなぁ。 平凡な顔だし、平均並みの体型だし。  あ、そういうサレ要素満載?  でもここはどうにか乗り切らなければ。 僕は、ごくり、と唾を飲み込んでから言ってみた。 「す、すみません。僕、今日は百円しか持ち合わせてな――」
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