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夜の海
---海羅サイド---
瑠美はあの後、大学のキャンパスで見なくなった。
空が言うには元々ここの大学の学生ではなく、ただ、空を自分のものにしたかったらしい。
それに空とは付き合ったことがなかったみたい。
中学の時、告白する勇気がなくて今になって空が一人の女を大切にしてるって聞いて、自分に振り向いてほしかったらしい。
なんだかなぁ。
振り回されてばかりだな。
「なんだったんだろーな、瑠美のやつ」
かなりお疲れの空。
「もういいんじゃない?
何ヵ月も経ってるし、瑠美と会うこともなくなったから」
「やっぱり俺には海羅だけだなぁ~」
「私も空だけだよ」
空は私の近くに寄ってきて抱き締めた。
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