太陽からの手紙

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それと ちゃんと、約束も守ったな!! 偉い、偉い!! 指輪は静かに海に沈んだ? きれいな沖縄の海に沈んだ? あの頃は本当に沈めることになるなんて思ってなかったけど…。 世の中ってわからないな。 約束しておいて良かったよ。 これで海羅は過去の俺に縛られずにすむだろ? まさか、こんなことになるなんてね。 俺は海羅のすべてが好きだったよ。 知ってた? 笑った顔も怒った顔も泣いた顔も全部が俺の宝物だったんだ。 って、前に言ったか。 今の気持ちを正直に言うと 海羅を空に渡すのはちょっと、気が引けた…。 ちょっとじゃねーな、かなり。 俺の海羅なのに。 俺がいなくならなければ、海羅はずっと俺のものだったのに。 なーんてな。 空に嫉妬はしてるよ。 でも、海羅が笑顔でいられるなら空でも良いよ。 笑ってくれてればそれでいいよ。 空は俺と血が繋がってるから、空に任せようと思ったんだよ? でもさぁ~、なんで空には曲作ってやったのに、俺にはないの? 【儚い者たち】よりいい曲作って俺にちょーだいよ。 頑固で演技が下手なお姫さま。 幸せになって。 本当に本当に大好きだったよ。 またいつか会おうな。 海羅もそう言ったよね。 いつか、どこかで。 俺が空と海羅の子供の名前つけてやるから! 俺のお気に入りの名前!! 言っておくけど、 「陸」 じゃないからな!? これからもずっと愛しています。 例え海羅が空を愛していても。 好きだよ、海羅。 またな。 またいつか。
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