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帰ってくるのはテスト期間中くらい。
頻繁に帰ってきてるのかもしれないけど、
俺は仕事でほとんど家にいないから
会うこともなかった。
「ケーキなんて持ってどーしたの?」
「あっ、これ?」
海羅はケーキが入っている箱を持ち上げた。
「久しぶりに家族団欒でもしようと思って!」
そう言って海羅はにっこり笑った。
「あー、でも皐月はいないよ?」
「えーーーー!?」
すごい驚き様の二人。
別に皐月がいないのも
いつもの事で驚くほどでもない。
なのになんでこの二人はこんなにも驚くんだ?
「皐月がいなきゃダメなの?」
空と海羅は顔を見合わせ、考えている。
考えてるって言うより
アイコンタクトを送り合っている。
「ダメじゃないけど、
家族団欒にはならないじゃん」
シュンとする海羅。
親馬鹿ながらかわいいなぁとか思う。
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