4月1日

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えっ……… 図星? 「違いますよ、 俺は海羅と絶対離れたくない身ですから」 「若いうちは自分の好きなことやりなよ。 海羅の心配なんてしないでさ 海羅に縛られて自分のやりたいことができなきゃ、 可哀想だ。 「俺が海羅といたいだけです」 「ならいいけど」 「なになに?なんの話?」 海羅がキッチンから お皿とポットを持ってきた。 「男同士の話。 なっ、空?」 「えっ、あ、はい」 いきなり振られて吃る空。 「ふーん、じゃ食べよっか」 海羅は買ってきたケーキの箱を開けた。 苺ショートが2つに チョコレートケーキが1つ、 チーズケーキが1つ出てきた。 「冬夜さんはチョコだよね?」 「良くわかってんじゃん」 俺は甘い物が好き。 「空はチーズケーキ」 海羅は皿にチーズケーキをのせ、空に渡した。 海羅は残りの苺ショートを皿にのせた。 「これ、皐月さんのね。 冬夜さん、食べないでよ?」 そう言って海羅は箱を閉じた。 「食べないって(たぶん)」 海羅は落ち着き、椅子に腰掛けた。 「「いただきまーす」」 俺たちはくだらない話とか、 空と海羅の学校の話をしながら食べていた。 海羅がケーキなんか食べている姿を久しぶりに見た。 おいしそうに食べている海羅。 ケーキの上にのっている苺をどかして、 食べている。 海羅はいつもそう。
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