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「……別れたりしないよね?」
「さすがにないだろ?
もう二人とも大人だし……。
俺、様子見に行ってくる」
リビングを出て、
螺旋階段で2階の海羅の自室に向かった。
泣いてたりなんかしないよな?
-トントン-
「海羅?入るよ?」
「………どーぞ」
ドアを開けると音楽が流れていた。
海羅はベッドに寝転がって携帯をいじってる。
「海羅、たかが苺1個でそんなに怒るなよ?」
海羅はベッドから上体を起こした。
「だって楽しみにとっておいたんだもん」
そりゃ、そーかも知れないけど。
「もう、大人なんだから…」
「その言葉、そのまま冬夜さんに返すよ」
海羅はまたベッドに寝転がった。
確かに、俺も大人気ない時はあるよな。
バレンタインには大量のチョコを
空、海季、理人、修、悠介に送り付けて困らせた。
ホワイトデーには海羅、架南にも
大量のクッキーを送り付けて困らせた。
そんな悪戯心がある俺。
それに最近呆れている海羅。
人のことは言えないなって思った。
「空と別れたりしないよな?」
「わかんない」
おいおい……。
苺1個でそれ?
海羅はずっと、携帯をポチポチいじっている。
あまり、俺の話なんて聞いていない。
「仲直りしろよ?」
俺は海羅の部屋から出た。
どーしよう、マジで。
俺はまた螺旋階段を上がって
今度は俺の書斎にいる空のもとに向かった。
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