4月1日

9/14
前へ
/15ページ
次へ
「……別れたりしないよね?」 「さすがにないだろ? もう二人とも大人だし……。 俺、様子見に行ってくる」 リビングを出て、 螺旋階段で2階の海羅の自室に向かった。 泣いてたりなんかしないよな? -トントン- 「海羅?入るよ?」 「………どーぞ」 ドアを開けると音楽が流れていた。 海羅はベッドに寝転がって携帯をいじってる。 「海羅、たかが苺1個でそんなに怒るなよ?」 海羅はベッドから上体を起こした。 「だって楽しみにとっておいたんだもん」 そりゃ、そーかも知れないけど。 「もう、大人なんだから…」 「その言葉、そのまま冬夜さんに返すよ」 海羅はまたベッドに寝転がった。 確かに、俺も大人気ない時はあるよな。 バレンタインには大量のチョコを 空、海季、理人、修、悠介に送り付けて困らせた。 ホワイトデーには海羅、架南にも 大量のクッキーを送り付けて困らせた。 そんな悪戯心がある俺。 それに最近呆れている海羅。 人のことは言えないなって思った。 「空と別れたりしないよな?」 「わかんない」 おいおい……。 苺1個でそれ? 海羅はずっと、携帯をポチポチいじっている。 あまり、俺の話なんて聞いていない。 「仲直りしろよ?」 俺は海羅の部屋から出た。 どーしよう、マジで。 俺はまた螺旋階段を上がって 今度は俺の書斎にいる空のもとに向かった。
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加