小さな蕾

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「海季~?来たよー」 そういって海羅が まずはじめに俺の家にやってきた。 「おー。空は平気?」 「平気、平気。 今日はバイトで遅くなるって。 海季によろしくって言ってたよ」 「頑張ってるな、空も」 「まぁね。それより美有ちゃんは平気?」 海羅はスーパーの袋を台所に持っていった。 「美有もバイト」 「彼女はバイトしてるのに 彼氏さんはしなくて良いんですかぁ~?」 海羅はあまり見せない 意地悪そうに目を細めて俺に聞いた。 「そう言う海羅こそ バイトしなくて良いのかよ?」 「それもそーだね」 うんうんと頷きながら意気揚揚としている。 海羅は最近バイトをはじめた。 バイトって言うか家の手伝いってやつ。 週に2、3回冬夜さんに くっついて営業をやっているらしい。 (飛龍家の仕事内容は俺には分からない。) 秘書みたいなもん。 と海羅は言っていた。 将来、飛龍家を継ぐのに社会勉強だって。 海羅は少し社会に出て勉強したほうが良いと俺は思う。
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