Little Bird

6/13
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/14ページ
「かーなーんちゃん?」 俺はちょっと怒り口調で架南の顔をのぞいた。 「エヘ?……蓮大好き~」 そんなの反則でしょ? 好きだなんて言われちゃったら…。 その言葉に弱い俺。 「はいはい。 作りましょうかね」 「うん!」 架南はリビングに戻ってテレビを付けた。 まぁいっか。 架南が笑ってくれてるなら。 俺たちはお互いの恋人に浮気されていた。 架南はその現場を見、 俺は遠距離だった為、 お互いの気持ちが離れた。 架南に初めてあったのは 海羅ちゃんのお父さんの冬夜さんが荒れた時。 よく笑う子で。 その時俺は前の彼女の事でみんなに相談してて、 声をそろえて 「浮気するような女はやめろ」 と言う答えが返ってきた。 「この先、出会わなければならない人がいるから。 付き合う運命の人がいるから別れるんだよ」 それは架南が言った言葉で 俺はそれを信じたくて、彼女と別れた。 でも でも俺は、 初めて架南に会った時から気になった。 架南には3年も続いてる彼氏がいたから、 俺は自分の気持ちに気付かないフリをした。 人の幸せは俺には壊せない。 だから諦めた。 諦めざるを得なかったんだ。
/14ページ

最初のコメントを投稿しよう!