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「かーなーんちゃん?」
俺はちょっと怒り口調で架南の顔をのぞいた。
「エヘ?……蓮大好き~」
そんなの反則でしょ?
好きだなんて言われちゃったら…。
その言葉に弱い俺。
「はいはい。
作りましょうかね」
「うん!」
架南はリビングに戻ってテレビを付けた。
まぁいっか。
架南が笑ってくれてるなら。
俺たちはお互いの恋人に浮気されていた。
架南はその現場を見、
俺は遠距離だった為、
お互いの気持ちが離れた。
架南に初めてあったのは
海羅ちゃんのお父さんの冬夜さんが荒れた時。
よく笑う子で。
その時俺は前の彼女の事でみんなに相談してて、
声をそろえて
「浮気するような女はやめろ」
と言う答えが返ってきた。
「この先、出会わなければならない人がいるから。
付き合う運命の人がいるから別れるんだよ」
それは架南が言った言葉で
俺はそれを信じたくて、彼女と別れた。
でも
でも俺は、
初めて架南に会った時から気になった。
架南には3年も続いてる彼氏がいたから、
俺は自分の気持ちに気付かないフリをした。
人の幸せは俺には壊せない。
だから諦めた。
諦めざるを得なかったんだ。
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