7人が本棚に入れています
本棚に追加
“桜木”って言うのは母親の姓。
今はどこにいるか分からない母親の姓を今も引き継いでいる。
何だかそれが嫌だった。
だから早く海羅と二人の世界を築き上げたい。
俺たちはまだまだやらなきゃならないことがたくさんある。
それが終わってから結婚出来たら良いな。
海羅の今の両親、冬夜さんと皐月さんにもちゃんとした挨拶をしなきゃ。
ふざけた挨拶じゃなくて、ちゃんとした挨拶。
飛龍家には頻繁に遊びに行っている。
冬夜さんの書斎には俺の好きなヨーロッパの建築の本がたくさんある。
冬夜さんもそういうのが好きで色々な本を貸してくれる。
「ちょーだい!」と言うとあっさり却下される。
でも、そのあとに同じ本を買ってくれる。
「新しい本の方がいいだろ?」と言う冬夜さんはかっこいい。
それに比例して冬夜さんの書斎にはまた新しい本が増えていく。
それが楽しくって仕方がない。
正式?な挨拶をしないとダメだよな?
「娘さんをください」
って言わなきゃ行けないんだよな?
なんかあの二人に言うのも……嫌だなぁ……。
絶対からかわれるし。
最初のコメントを投稿しよう!