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「空ぁ~早く~!!」
まるで子供のように、いや、子供だな…。
海羅はぴょんぴょん跳ねて俺を呼んでいる。
遊園地に着いたとたん、はしゃぐ。
よっぽど遊園地にきたかったのか?
無邪気にはしゃぐ海羅はかわいい。
また海羅の違う一面を見つけた感じがした。
ちょっと心配してたけど、無駄な時間だったかな?
海羅はまだかまだかと待っている。
慌てなくても今、行きますよ。
「そんな急ぐなって!遊園地は逃げないんだから」
「だってぇ」
しゅんとする海羅の手を取った。
海羅といる時間は俺にとって本当に大きいものなんだ。
昨日言っていた海羅のワガママは遊園地に行くこと。
全然ワガママじゃねーじゃん。
もっと……こう……あれ買って!これ買って!かまってくれなきゃ嫌!
そう言ってくれればいいのに。
普通の恋人がするような事が海羅にとってワガママらしい…。
どんだけ謙虚なんだよ。
ただのデートじゃん。
ただの遊園地デート。
ワガママなんかじゃない。
俺と手をつないで歩いている海羅は終始笑顔が耐えない。
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