鍵穴

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「空……」 「ん?」 空は後ろから私の腰に手を回して、ぎゅっと抱き締めた。 「空が…元に戻したの?」 写真を指しながら聞いた。 「うん。あの時はどうかしてたよ、俺…」 「俺は海羅が好きなんだ。 大好きで大好きで仕方ないんだ。 傷つけたくないのに、不器用な俺は海羅を傷つけるとしかできなかったんだ。ごめん」 私の腰に回してる手に自分の手を重ねて、そっと握った。 「ううん。仕方なかったんだよ」 空は色々なことに悩んでいた。 それをちゃんと支えられなかったのは私。 もっとしっかりしていれば、空も私も傷つかなくてすんだのかもしれない。 「そんな空も大好きだよ」 「やっぱ俺には海羅しかいねーな」 はにかんだ空はとても愛しくて、私も空しかいないなって思った。
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