鍵穴

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「好き。空が大好き」 「俺も」 何年経っても決して変わることはない。 「これ、付けてやる」 空は買ったばかりの指輪を取り出した。 ゆっくりと薬指に指輪がおさまった。 「ありがと、空」 「どーいたしまして」 「空のも貸して」 空は目の前に大きな手を出した。 その薬指にそっとはめる。 「なんか恥ずかしいな」 そう言って顔を赤くした。 私は背伸びをして、空の頬にキスをした。 空の大きな手が私の背中を強く抱き締めた。 この日の夜はたくさんの話をした。 空の温もりは安心する。
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