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進路。
教授からイタリアでの勉強の資料をもらった時、行きたいと俺の中で疼いた。
でも、海羅と一緒にいたい。
そんな気持ちもあったんだ。
チャンスかもしれない。
海羅に相応しい男に俺はなっていない。
海羅に頼ってばかりだ。
もっとしっかりして、誰よりも海羅に相応しい男に俺はなりたかった。
だから決めた。
悩んだ末に決めたんだ。
イタリアで建築を学ぶって。
正直、海羅がいない生活は淋しい。
あのやわらかい髪や体に触れる事を許されない日々は辛い。
触りたくても、触れない。
会いたくてもそう簡単には会えない。
それが続くんだ。
それに耐えなきゃいけない。
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