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「またマルコに怒られるよ!」
「俺じゃねーよ、龍斗が」
「そーいうのがうるさいって言ってるの」
キッと俺に睨みをきかせ、設計図に目を落とした。
黙々と設計図を描きあげ、一息つく。
マルコにも日本に帰るつもりでいること話さないとな。
肩を押さえ、首をグルっと回した。
「戻ったよー」と疲れ果てた顔をしてマルコが部屋に入ってきた。
「あ、おかえりなさい」
「空、設計図終わった?」
「ちょうど今終わったところです」
描きあがったばかりの設計図をマルコに渡した。
椅子に腰かけ、それをじっと眺めた。
「よく描けてるな」
「ありがとうございます」
入社当初は怒られてばかりだった。
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