あれから僕らは

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いつしか褒められることも多くなった。 「これなら一人でもやっていけるな」 満足気にそれを見て、微笑んだ。 「あの…ちょっとお話があるのですが……」 その言葉で一気に部屋の空気が変わった。 龍斗も杏奈も俺を見ているのが分かった。 「空」 「はい」 「仕事終わったら付き合ってもらえないかな?」 「はい」 相変わらずニコニコと笑っているマルコ。 マルコには入社当初話したことがあった。 いずれは日本に帰るつもりだと。 大切な人が日本で待っているからと。 マルコは何も言わず、ただ1度だけ頷いた。
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