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意を決してゆっくりとアルバムを開いた。
１ページ目にはみんなからのメッセージが書いてあった。
“頑張れよ”
“負けるなよ”
“俺もイタリアに行きたかった”
“お土産よろしくー”
そして隅の方に小さく“きっとこのアルバムを見る時が日本に帰ってくる時だね”と書いてあった。
それを見た瞬間涙が溢れ出した。
紛れもなく海羅の字だった。
海羅は知っていたんだ。
俺がイタリアにいる間は絶対にアルバムを開かないことを。
日本に帰ると決意した時にアルバムを開くことを。
海羅は俺の事をなんでも知っている。
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