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三宅が笑われたことに気づいた帝以外の生徒会役員たちが、苛ついたように前に出てきて拓真にいった。
「太陽が誘っているのに何なんですか、その態度は!」
「「そうだよ!ばかにしてるのー?」」
「・・・」
「しかも見たことない顔だねー。あんたダレ?」
一斉に口を開き拓真に抗議した役員たちの言葉に、三宅がびくりと反応した。
「そういえばあんた格好いいな!!名前教えろよ!おれは三宅太陽ってんだ!よろしくな!!」
脈絡のない三宅の言葉や、ついさっき式で紹介があったはずなのにやはりさぼっていたのかと、呆れた帝は頭を抱えた。
一斉に言葉を投げ掛けられた拓真は目をぱちぱちとさせ、取り敢えず順番に答えることにした。
「いや、仕事があるのは本当だし、俺としてはバカにしたつもりはないぞ?それと、俺が誰かっていう質問だけどな、」
そこまでいうと拓真は、今までの雰囲気をがらりと変えて、堂々と口を開いた。
「俺は、今日からこの学園に来た西園寺拓真だ。教科担当の他にも、生徒会顧問をやらせてもらうからな。これからよろしく?俺は今までの人のように、甘くないからな?覚悟しておけよ」
生徒会顧問という言葉に驚き、役員たちは咄嗟に帝をみたが、全く動揺していない帝をみて本当だと信じたらしく、何も言えなくなっていた。
しかし、せめて何か言おうと口を開いた。
「し、しかし新任教師が急に生徒会顧問なんて、出来るわけがないでしょう!」
「「絶対無理だねー」」
これでどうだと言わんばかりの役員たちに、帝はもう呆れた視線を送るばかりで何も言わなかった。
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