Chapter Ⅳ ~第四章~

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ダンッ! 双子が言ったのと同時に、帝はデスクに拳を叩き付けた。 そしてはっきりと怒りの表情を浮かべると、そのまま双子を怒鳴りつける。 「酷いだぁ!?どの口が言いやがる!仕事を放り出して散々遊び回っておきながら、怒られるのが嫌だと!?冗談じゃねぇ!!」 帝の怒気を正面から受けた双子は、最早泣きそうになりながら片割れに身を寄せた。 拓真も帝の様子に流石に驚いた表情を浮かべ、席を立つ。 「竜宮寺、落ち着いて。それだけじゃあ、二人も何故怒られているのか分からないだろう」 「「理由・・・?サボったから、じゃないの?」」 「・・・チッ。ちげぇよ・・・それだけじゃねぇ」 なにも思い当たらない様子の双子に、また苛ついたように舌打ちした帝は、拓真に咎めるように名を呼ばれて眉をひそめる。 _
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