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1番上の姫が見たのは月
の明るい夜に砂浜から星のような街の灯りでした。
2番目の姫が見たものは
海の水平線にお日さまが
沈むところでした。
3番目の姫は入江から川を上がり村や人たちの暮らしを見ました。
4番目の姫は大海原の
真ん中で蒼穹の名にふさわしい弓なりの海とお空が
一番美しかったと言います
5番目の姫の時は冬の海
だったのでキラキラと輝いてる氷山を見ました。
ようやく6番目の末っ子
の人魚姫の順番になりました。
この姫がいちばん海の上の世界に憧れていたのです。
末の姫は15歳の誕生日の日に
お祖母さんに真珠の珠の
ネックレスやサンゴの髪
飾りなどで飾りたてられて
海の上に着いた時には
ちょうど太陽が沈んだと
ころでした。
風の無い穏やかな海に三本
マストの大きな帆船が一本だけ帆をあげています
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