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「………言葉がでんとはこのことじゃ」
どこをみているかわからない虚ろな目をした山県がつぶやいた。
入江はそんな山県にかけるべき言葉が見あたらずただ立ち尽くすばかりであった。
たとえそう思っていたとしてもそれを本人の目の前で…
部屋の突き刺さるような静けさと対称的に縁側のすぐ横の庭は暖かな日差しをいっぱいに浴びて植物たちが萌え春真っ盛りである。
松下村塾には個性的な四天王がいる。
若くして惜しまれながらも散っていった彼らの
取り留めもないある春の日。
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