お絵描き

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ようやく栄太郎が絵筆を置いた。 「お!描き終えたか!どれどれ?」 ? 栄太郎の絵を覗き込んだ山県は苦い顔をした。 「坊主に牛に木刀に…棒きれ?」 いや と栄太郎は静かに絵を指差した。 「…よく見てみなよ。これは坊主じゃなくて医者」 頭は丸坊主だが確かに手に聴診器を持っている。 「あぁ、そうじゃったか。…で、これはなんじゃ!?」 「見てわからない?これは僕たちだよ」 「…は?」 まったく天才の言うことは訳が分からん 山県は栄太郎をじっと見た。  
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