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1人の織田兵が義元の前に
立ち塞がる。
「今川義元殿とお見受け致す…我が名は毛利良勝!その首、頂戴しかまつる!」
一真の脳裏に
ある言葉が浮かんだ。
―今川義元を討ち取ったのは毛利良勝という武将なんだぞ―
懐かしい記憶が
鮮明に蘇った。
「オヤジ…」
そして涼に向かって叫んだ。
「涼!義元様を守れ!」
涼は一真の方を見て
頷くと義元の元に急いだ。
義元に目を戻すと
良勝と戦っていた。
良勝の槍が
義元の肩を貫く。
「うぅ…」
肩を押さえながら後退する。
「義元様!」
周りの今川兵は織田兵の
攻撃を凌ぐのにやっとで
助けに行けそうにない。
涼も群がる織田兵を
相手するのに苦戦中のようだ。
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