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義元は退こうとするが、
屍になった今川兵に
躓(つまず)いて
体制を崩した。
良勝はその隙を逃さずに、
「隙あり!」
と叫んで槍を突き出した。
刹那、義元の前に
滑り込む黒い影。
一真は目を疑った。
そこには良勝の槍を
胸に受けている
氏広の姿があった。
「おのれ…」
良勝は槍を抜こうとしたが
氏広が槍を掴んで離さない。
(今だ!!)
一真は持っていた槍を
良勝目がけて投げた。
槍は真っ直ぐ飛んで
良勝の横腹に突き刺さる。
「ぬかった…!」
体制を崩して倒れた良勝に
複数の今川兵がとどめをさす。
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