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良勝を討ち取った直後に
強い風が吹きはじめた。
風によってみるみるうちに
辺りは火の海に包まれた。
突然火に包まれて
今川兵は大混乱に陥った。
信長はにやりと微笑む。
「おぉ…再び天は我に味方するか…!皆のもの、俺に続けー!」
「おおー!」
完全に流れは信長だった。
最早これまでと察した
氏広は微かな声で義元に言った。
「殿…兵の士気は下がっております。ここは一時撤退すべきかと…」
それを聞いた義元は
首を横に降って拒否した。
(このままでは…)
氏広は最後の力を
振り絞って叫んだ。
「撤退じゃあ!撤退せよ!岡崎城まで退けー!!」
「なっ!氏広!何を申すか!麿は撤退などせぬ!」
義元は氏広に詰め寄るが
氏広は義元の言葉には
耳を貸さず兵に命じた。
「義元様をお守りしろ!」
「承知!」
兵は義元を無理やり
連れていく。
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