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「退けー!退けー!」
今川兵は武器を捨て
逃げていく。
「涼!俺たちも逃げるぞ!」
一真と涼も今川兵と
共に逃げ出した。
逃げる途中で氏広にすれ違う。
「氏広様…」
氏広は傷口を押さえながら
擦れた声で言った。
「お主ら…まだ居ったのか…はやく逃げよ…」
「氏広様はどうするつもりで?」
「ふっ…知れたことよ」
氏広は一歩前に出ると
槍を頭上で回して構えた。
「我こそは今川一門衆、関口氏広なり!ここを通りたくばわしを倒していけ!」
その気迫に怯む織田兵。
「氏広様!!」
一真が近付こうとしたが、
「来るでない…!上様を頼んだぞ…」
と言い残すと織田兵に
突っ込んでいった。
「氏広殿に続けー!」
氏広の私兵も後に続く。
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