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「敵襲だー!」
今川兵の声が響いた。
その声に泰朝は部屋から
飛び出し、小窓から外を
覗き込んだ。
「なに…?」
泰朝は驚いた。
敵は既に城内にいたからだ。
「城門を突破されたのか…おい!誰か居らぬか!」
兵士が駆け足で
寄ってきて言う。
「申し上げます!元康…謀反!」
「馬鹿なっ!謀反だと…」
「はっ…。今川側からも元康に付いた者が居るようです。既に全ての門は敵の手に落ちました…」
泰朝は今一度、小窓から
外の様子を見た。
「残るは本丸のみか…」
外では味方が必死に
敵を食い止めていた。
「義元様に報告するぞ!ついて参れ!」
泰朝は義元の元に向かう。
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