黄色い線

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恐る恐る、自分の背後を振り返る。 そして、また声も無く驚いた。 (へ・・・?) そこには、怒った表情でこちらを見つめている、背中にランドセルを背負った小さな少女がいたのだ。 (・・・?さっきまで、誰もいなかったよな?)と自問自答して、さらに不信感。 俺は少々引き気味に少女を見つめ、少女はぎっちりと俺を睨んで・・・その横を、通過列車が大きな音をたてて走り去った。 髪が通過列車の起こした風で乱れた。 けれど、少女の髪の毛はわずかも揺れていない。
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