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「えぇぇぇ!!?ウ、ウソでしょ!?」
私はたじろいだ。
「こんなことウソついてどーすんだよ。本当だよ。今はどっかの球団の監督やってる。」
"どっか"って…自分の父親なのに…。この人自分以外の人にあんま興味ないのかな?
「そ、そうなんだ。でもなんで陸上なんですか?野球じゃないの?普通は。」
「あぁ。俺の夢は野球選手でも陸上選手でもねーからな。」
「そーなんだ。走り凄く綺麗なのにもったいない……」
「あ??なんか言ったか?」
心の中で言ったつもりが声に出てた!?
「え?いや、な、なんでもないです!」
「あっそ。」
やっぱり、無愛想だなぁ。
でも、最初みたいな嫌悪感はもぅ無いような…
「夢って何なんですか?」
「宇宙飛行士。」
意外だった。
もっと簡単な夢だと思ってたのに。
へぇ。ちゃんと考えてるんだ。
「すごいですね。でも…だったらなんで陸上なんですか?」
陸上ってあんまり関係ないよね?
「ここの学校、天文部ねーし、適当に陸上にした。」
…適当って…。
適当なのになんであんな綺麗に走れちゃうのよ。
「つーか、あんたの名前は?」
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