交錯する思い 【姫菜side】

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「はぁ…今日も学校行かなきゃ…陸人先輩に会わなきゃいいんだけど…」 私は憂鬱な思いで駅のホームへと向かった。 あ…。陸人先輩だ…。 私は先輩に気付かれないように隠れた。 …つもりだったのに。 「おい!」 ビクッ! 「……はい…」 見つかってしまった。 なんで会いたくないときに会っちゃうんだろ… 「昨日なんで急に帰ったりしたんだよ?」 うぁ…やっぱ怒ってる…? だけどいつも通り無表情過ぎてわかんない… 「だから…急用ができた…、って…」 私は先輩の目を見ずそう言った。 「あっそ…。」 先輩は無表情のまま…だけどちょっと眉間にシワを寄せてそれだけ言った。 そのまま学校に着くまで、私達は気まずいままだった。 …なのに、私の心臓はずっとドキドキしている。 もぅ!意味わかんないよ! ☆★☆ 「…それは恋だね。」 それを言ったのは倫子だった。 今日の体育は先生の奥さんが産気づいたとかで急に帰宅したため選択授業となった。 私は倫子とすっかり仲良くなった蜜柑と昨日あったことと今日のこと、それから私の気持ちを相談していた。 恋愛のことって友達に話すと凄く楽なんだよね。
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