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「や、やっぱり…?」
「うん♪絶対!その先輩のこと見るときゅんってなったりチクチクしたりするんでしょ!?」
「う、うん…。」
倫子は恋愛のことになるとバーゲンに行くおばさんの如く食い付いてくる。
「なら決定だね。それは恋でしょう。ねぇ?蜜柑クン」
倫子は博士のように蜜柑に言った。
「わ、私はよくわからないけど、恋のような気がするな。」
蜜柑が恥ずかしそうに言った。
「あぁ!蜜柑!なんてかわいいの!」
倫子が蜜柑にガバッと抱きついた。
「やっぱ恋かぁ…。でも陸人先輩には彼女いるんだぁ。それも超美人。もぅ勝ち目ないょー」
「「そんなことないょ!」」
「えー?そーかなぁ…」
私は塞ぎ込んだ。
「そうよ!勝ち目ないなんて言わないの!その陸人先輩って何部なの?」
倫子が言った。
「え…陸部。」
ま、まさか陸上部に入れ、なんて言うんじゃないよね…?
私、超運動オンチなんです。
「じゃぁ、陸部の女マネになりなよ!」
倫子が閃いたように言った。
「は!??女マネぇ!?無理だよ!私気ィ利かないし!」
私はたじろいだ。
「姫ちゃんなら大丈夫だよ!きっとやれるよ!」
蜜柑が珍しく強く言った。
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