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「本当に…??」
私は不安いっぱいで蜜柑に問いかけた。
「うん。姫ちゃんは入学式の日に私に声かけてくれて、私一人ぼっちだったから凄く凄く嬉しかったの。だから、姫ちゃんには幸せになってほしいの。姫ちゃんは優しいから女マネだってしっかりやれると思う。だから…」
蜜柑が今にも泣きそうになりながら訴えた。
「そうよ。姫、あんたこのまま何にもしないで見つめてるだけのつもり?」
「……そうだよね。私にもまだやれることあるかもしれないもんね。この学校料理部無かったし。やってみようかな。」
蜜柑のあんな説得、無駄にできないよ。
倫子もありがとう。
「ありがとう。2人共大好きっ」
あたしはそう言って2人に抱きついた。
「頑張りなよー。姫」
「頑張って下さいね」
「うん!頑張る! ところでさ、倫子と蜜柑は好きな人いないのぉ?」
「えっ?私!?」
珍しく倫子が頬を赤らめた。
お!これは掘り下げてみる価値あり!
「倫子の好きな人って聞いたことなーい!誰なの?誰なの?」
「…正輝…」
倫子が恥ずかしそうにポソリと言った。
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