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それに、"見る目ある"って…。
心臓が痛い程ドキドキ言ってる…。
「天体っつったら、まず月なんだよ。俺、安モンだけど望遠鏡持っててさ、それで月見るとスゲーキレーで感動すんだよ。」
陸人先輩は凄くキラキラした優しい笑顔でそう言った。
このまま、時間が止まって、ずっとそばで陸人先輩のこんな顔見てられたらな…なんて思ってしまった。
「そんなに綺麗なんだ。なんか見てみたくなりました。」
私は素直にそう思って言葉にした。
だから、余計に次の言葉に驚いてしまった。
「じゃぁ、今度見てみるか?」
「え…?えぇぇぇ!?良いんですか!?」
私は、驚きすぎて、ズザザザーと後ろへ後退りした。
だって、陸人先輩からそんな言葉が出てくるなんて思っても見なかったんだから!
「見たいんだろ?」
「それは…見たいです…。」
「じゃぁ、決まりな。お前みたいに"月が本当に好き"って伝わってくるやつ初めて会ったからな。
見せてやるよ。」
嬉しかった。陸人先輩の言葉が凄く凄く嬉しかった。
「あ、ありがとうございます。」
こう言うのが『棚ぼた』って言うのかな?
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