プロローグ

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だけど、そんな隣町が気になって仕方がない。 だってママが言ってたんだ。 隣の町には“正義のヒーロー”と“悪の組織”がいるんだってこと。 隣町がドンパチうるさいのは、正義のヒーローと悪の組織が戦っていている証拠だ、って。 だからあたしは、毎週日曜日の朝8時にやる戦隊物アニメを隣町の人たちがやっているのだと思った。 あんなカッコイイ変身姿。 美男美女の友情と正義と希望に溢れた世界は、私の世界観を輝かせてくれる。 いつか、本物のヒーローにピンチな時はたすけてくれて、あたしだけのヒーローになってくれたら‥。 そんな淡い期待を持ったあたしはついに、隣町の高校へ進学することになった。 これから大変になりそうだなぁ‥。 .
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