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辺りを見渡せば白鳥瑩もといあたしと、学年成績最下位の佐藤ロミオという面白い名を持つ男が一人。
教室に取り残された‥?!
必死に今まであったことを回送した。
今日は物理の小テストで赤点を取ったら、超エリート高校へわざわざ赴き、やたら怖く厳しい勉強手ほどきをされに行かなきゃならないらしい。
そこに行ったら、二度と筆箱に触れることができなくなるらしい呪文を何万回と呟かれるとか。
とにかく、他校のエリート教師に補習を受けないためには、この小テストを70点以上取らなきゃ!
なんて、余裕に解答用紙と向き合えるわけがない!!!
目の前の解答用紙から目を離し、後席に座っていた佐藤ロミオに声をかける。
中年のビールっ腹みたいなお腹を視界に入れつつも、顔をしかめた。
「ねぇ!逃げようよ!火事なんでしょ‥って、煙が‥?!」
潰れた大きな鼻をヒクつかせる中年ビールっ腹ロミオは、空振を発生させる勢いで首を横に振った。
「このテストでボクは人生を無駄にしたくないっ!!純律(ジュンリツ)高の死の咆哮を浴びたくなぃぃいぃっ!!!!」
「今その死に直面してるじゃんっ!!?馬鹿じゃないのっ?!」
お母さん、ひかりは今日が命日になるかもしれません。
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