第二章:初仕事

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沖田が障子を開けるのと同時に、"優"が右手で目を擦りながらゆっくりと身体を起き上がらせた。 「っ!? きき、き、希道さんおはようございますっ!?」 「ー……おはよう」 それに驚き、ビクリと肩を跳ねさせ、慌て誤魔化すように。 噛みまくりながらも挨拶をした沖田に"優"は心の中では苦笑いしながらも、表面上は冷静に返した。 「あ、えと、これに着替えたら声をかけてもらえますか?」 そう言いながら若草色の着物に白の袴を渡し、廊下に出ていった沖田。 突然渡された優はキョトンとしていたが、納得すると着替えを始めた。 「(昨日の格好だと、この時代では異質すぎますからね…)」 袖を通し、着付けをしていると、あることに気付いた。 すぐに聞こうと口を開けたが、着替え終わったら声をかけてくれと言っていたのを思い出し。 袴の紐をキュッと縛ると、障子を開けながら廊下で待っているから彼に話しかけた。 「あの………ッ!! ……、この袴、新品だけど…」
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