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「壬生浪士組の沖田総司とお見受けする」
「私が沖田総司だったらなんなんですか?」
浪士の言葉に沖田さんが肯定に近い言葉を返せば、彼らは一斉に抜刀し。
「仲間の仇じゃ、天誅じゃあああぁあ!!」
等と叫び、雄叫びを上げながら突っ込んできた。
二人の浪士が沖田さんに向かっていき、残りの五人か私たちに襲いかかってくる。
それに対応するために隊士たちも抜刀する。
─実力も図れないなんて、バカ以外の何者でもありませんね。
そんな浪士たちに心の底から呆れながら、"腰に差してある刀"に手を回した。
そう、"腰に差してある刀"に。
そしてこの時になって漸く、私は重大なことに気づいた。
─腰に刀を差していないことに。
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