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「来るべき戦いが何なのかは、個々人の想像にお任せするわ。それぞれに目指すところは違うでしょうしね。けれど何にしても、内実ともに貴方達が『英雄』に値する人材に成長する事を心より願うわ。そのために私達も全力を尽くします」
いったん言葉を切るとエーミールはアルディとは反対側、エーミールから見て左側の生徒に目を向けた。
「それじゃあ、お互い気になっているでしょうし、まずは自己紹介から始めましょうか。モーリスさんからお願い出来る? 名前と得意科目をお願いね」
「あ、はい!」
エーミールに声をかけられて、モーリスと呼ばれた彼女は一歩前に歩み出た。深紅のリボンがついたロングブーツのかかとを軸に、少女は一同に振り返った。ふわりと長い金髪が揺れる。
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