1 顔合わせ

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 人々が住むミズガルズ、いや、三千大千世界(さんぜんだいせんせかい)全てを見ても、ここより大きく、知名を得ている場はないだろう。  そう雑誌に書かれるほど、その学園は有名だった。  アマハラ魔法学園。怖れ多くも神々が住むとされる楽土、ニライカナイの別称を冠した、人間が作った世界最大級の学び舎だ。  主要国家の首都から遠く離れた僻地に作られたそこは広大な敷地を持ち、施設の完成度も他の追随を許さない。たとえ卒業は出来なくとも、ここに入ったというだけでステータスになるぐらいにはレベルも高い。  芽月(ジェルミナル)上旬第二曜日、東の果てでは桜という植物が一斉に花を芽吹かせる春の始めに、アマハラ魔法学園の入学式は執り行われていた。
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