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二人が目立つのは周りと比べても整っている顔立ちだけのせいではない。
彼らをよく見ればその左右の目が異なっている事に気付くだろう。紫髪の少年は銀と菫銀(きんぎん)、水色の髪の少年は銅と青銀の二色だ。
虹彩異色症、あるいは「奇妙な目(オッドアイ)」と称されるそれを持つ者は、人間の中では珍しい。実際入学生全体を見ても彼らぐらいしかいない。いや、在学生を含めても彼らだけだろう。
故に彼らは注目を集め、ちらちらと覗き見る好奇の視線を受けているのだが、二人とも時折周りに目をやる以外は気にした様子はない。
「それじゃあ俺、こっちだから」
「おーう、後で遊び来いよー!」
建物の前で二人は別れた。他の生徒と同じように建物の中に入っていく水色の髪の少年に対し、紫髪の少年は手元の紙を見ながら別の場所へと向かう。
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