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『昴が…昴がいない！！！』
弟が
はじめて脱走した時
『どうしよう、どうしよう…！！』
ものも分からない彼は
道路に飛び出して車に跳ねられてもなんらおかしくない。
―……２歳の子供なのだから
『どうしよう…雛ァァァァ！』
探しに行かなきゃ
探しに行かなきゃ
助けに行かなきゃ
…弟を止めなきゃ…！！
震えた体にムチを打って、
冬の外を走り回った
ボロっちいサンダル履いて家を飛び出した事は、後悔したな。
二人が別の方向を探すなかで
―……先に弟を見つけたのは、私。
あの時の事は、
今でも忘れられない。
わりと近所のコンビニだった
―……裸足で
店員二人に押さえつけられて
暴れて
暴れて
発狂する
信じたくなかった弟の姿
+.
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