28人が本棚に入れています
本棚に追加
「もう一度伝えます、これから模擬線を行います。ちなみに対戦相手は私です」
「僕と柏崎さんがぁ、模擬戦? ファックの事ですかい?」
「違います、ODを起動させて私と戦闘試験を行う事です。理解できないようでしたらODの基礎から説明しますがよろしいでしょうか」
俺のくだらないギャグを全力でスルーして話しを進める柏崎さんマジパネェっす。
おかげで収集がつかなくなってしらけてる。
「いやいいです、分かりました」
もちろん0からの説明なんてもうこりごりだから即答した。
9割くらいの説明を忘れたけどもう一度聞きたいなんて思わない。
気になったら訊けばいいし。
大丈夫だ、問題ない超余裕だし。
そんなふざけた事を自分に言い聞かせながら焦りと動揺を隠していた。
「これが福山さんのODです、メンテナンスは完了していますので大切に扱ってくださいね」
柏崎さんから手渡されたのは手のひらに収まる菱形の青い宝石。
海のように深い青色ながら、自分の手の皺が見える透明度。
多分そこらの宝石なんかよりも段違いの美しさはあると思う。
最初のコメントを投稿しよう!