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雨に打たれていた君に
傘をさしてあげたかった
僕は傘を持ってなくて
君を無視して逃げ出した
あぁ 僕がウェルテルだなんて
言うつもりはないけれど
あぁ 君の笑顔はきっと
優しかったのだろう
あの日彼女は死んだんだ
僕が見ていないところで
あの日彼女は生きていた
寂しい瞳で僕を見てた
雨に打たれていた君は
僕など待っていなかった
僕も他人の中の一人
君の孤独の一部だった
あぁ君の過ごした箱は
君の色しか知らないのかい
あぁ君の瞳はきっと
緑色をしてたのだろう
あの日彼女は死んだんだ
明日が来ることは知っていた
あの日彼女は生きていた
確かにあの日君を感じた
泣かないでなんて
酷なこと僕に言う資格はなくて
君の目が枯れてゆくのを
誰が見取ってくれたのかな
あの日彼女は生きていた
熱を帯びたあの視線
だけど彼女は死んだんだ
いつかこうなるとわかってた
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