嫌よ嫌よも好きのうち

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校門。 いざ、学校から立ち去ろうとした所で獅子之介はピタリと足を止める。 そして、呆れたようにこう呟いた。 「また、君か。」 獅子之介の視線の先。 そこには、彼と同じ学校の制服を身に付けている少女がポツリと立っていた。 「待ってたよ。 獅子之介君。」 そして屈託の無い笑顔でにこりと笑う。 少女の名は嶋谷純子(シマタニスミコ)。 獅子之介と同じような縁なしの眼鏡をかけている清楚で真面目な印象の少女。 純子の特徴は腰まである艶やかな黒髪。 そのせいか、他人の近づきづらい高みの花のようなオーラを兼ね備えていた。 .
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