きみとぼく

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「……、」 「裕翔くん?」 僕が手を握ると山ちゃんは不思議そうに見つめた。 「今日さー、僕と山ちゃんが初めて会った日だよね」 「あー…そっか」 能天気な声を出して山ちゃんはそっと僕の手を握り返した。 「…裕翔くん?大丈夫?」 「え?」 「手、震えてる」 「寒いから」 「ふうん…」 山ちゃんはそっぽを向きながら僕の肩に頭を置いた。 「僕たちさ、10年後もこうしていられるかな」 「さあどうだろ」 「でも山ちゃんが隣にいないのなんて想像つかない」 「…今日どうしたよ」 「んーなんか昔のこと思い出してさ」 僕が山ちゃんを好きになって、山ちゃんが僕を好きになって。 人を愛することってこういうことなんだって実感した。 「おれ、裕翔くんのこと好きだよ」 「うん」 「裕翔くんがいたから今のおれがいるよ」 「うん」 「大好きだってば…」 「うん、…うん。 僕もだよ、」 山ちゃんの手を強く握る。 ちっちゃい手が熱を帯びる。 「僕、山ちゃんのこと守れるかな」 「あー裕翔くん頼りないもんね」 「!」 「うーそー」 そういいながら腰に手を回して顔を埋める山ちゃん。 あったかい。 「…違うでしょ。 二人で助け合うんだよ?」 「山ちゃん…」 「だから、ずっと一緒」 「…うん」 これからも、ずっと。 例え誰がなんと言おうとも。 「山ちゃん、愛してる」 「おれも」 ---------------------------------- 甘いの書きたくて突発(笑) 攻めだけど頼りない裕翔と受けだけどしっかりしてる山田、みたいな。 甘いんですよ一応(笑) ちなみに出会った日とかテキトーです←
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