僕が君で君が僕で (!)

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普通の人からしたら、こんなのはただの迷信だと思うだろう。 でも今の俺にはなんだかしっくりきてしまった。 もしこの魂が、山ちゃんの真似をしていたら… きっと大変なことになる。 今のところ俺しか気づいていないなら、解決法はひとつ。 俺が魂を殺すしかない。 でも、自分の目の前にいる山ちゃんが本物か偽物かなんて分からない。 「どうしよう…」 その時、俺はある方法を思いついた。 「あの、山ちゃん?」 「どしたの?」 ある撮影の日、俺はどちらか分からない山ちゃんに話しかけた。 「今日の夜、空いてる?」 「え?うん…?」 「じゃあ今日俺に付き合ってよ」 「分かった」 仕事の後、俺たち二人は公園に行った。 すると案の定、ある人がいた。 「なっ…なんで!?」 そこにいたのは紛れもなくもう一人の山ちゃん。 「裕翔くん、これどういうこと!?」 「なんで俺が二人もいるんだよ!」 服は違うものの、どちらも山ちゃんそのもので頭が痛くなった。  
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